平成26年度、農水省「食料・農業・農村白書」によると、中山間地域を中心に鳥獣被害が深刻な状況にあり、集落の過疎化・高齢化による人間活動の低下、えさ場や隠れ場所となる耕作放棄地の増加、少雪傾向に伴う生息域の拡大等が影響しているとされています。狩猟者の減少や高齢化が進んでおり、その影響についても懸念されています。野生鳥獣による農作物への被害額はおよそ200億円で、その6割が獣類、4割が鳥類によるもの。獣類では9割がイノシシ、シカ、サルによるものとのことです。
http://www.maff.go.jp/j/wpaper/w_maff/h18_h/trend/1/t1_3_1_03.html
環境省によれば、平成25(2013)年度末の全国(本州以南)のニホンジカの個体数は中央値約305万頭(90%信用区間約194万~646万頭)、イノシシの個体数は中央値約98万頭(90%信用区間約74万~132万頭)と推定されました。平成24年度末との比較でニホンジカは増加し、イノシシはほぼ横ばいとなっています。
 さらに、ニホンジカについて平成25年度の捕獲率で捕獲を続ける場合、平成35年度には中央値で約453万頭(平成25年度の個体数の約1.5倍)まで増加すると予測され、平成35年度に平成23年度(抜本的な鳥獣捕獲対策の10年半減目標の基準年)の個体数の中央値で半数以下にするためには、平成27年度以降に平成25年度の捕獲率の約2.1倍の捕獲を続ける必要があると予測しています。国内の乳牛と肉牛を合わせた飼育頭数は2005年で440万頭ですから、これを凌駕するニホンジカが生息していることになります。